• 03-5615-1566
  • [ご予約]透析:メール・電話可/内科:電話のみ
  • ※内科は前日までの予約制です

コラム

知識透析

仕事や家事と透析を両立するコツ|疲れをためない1週間の過ごし方

仕事や家事と透析を両立するコツ|疲れをためない1週間の過ごし方

透析を続けながら仕事や家事・介護をこなしていくことは、決して「無理なチャレンジ」ではありません。ただ、からだへの負担はどうしても大きくなりやすいため、「根性でがんばる」よりも「1週間のリズムを整えて疲れをためにくくする」考え方が大切です。

この記事では、40〜80代で透析を受けながら働いている方・家事や家族の世話を担っている方に向けて、今より少しラクに両立していくためのコツを整理します。ここでお伝えする内容は一般的なお話なので、実際の働き方や治療の調整については、必ず主治医・看護師と相談しながら進めてください。

仕事・家事と透析が重なると何が負担になる?

透析には、通院時間に加えて準備や待ち時間、帰宅後の疲労回復の時間もかかります。そこにフルタイムやパートの仕事、家事・育児・介護が重なると、「1日は24時間しかないのに、やることだけが増えていく」状態になりやすくなります。

特に40〜80代では、体力の個人差も大きく、「同じ透析時間・同じ仕事量でも、平気な日とつらい日がある」のが普通です。それにもかかわらず、「周りに迷惑をかけたくない」「前と同じように頑張らなきゃ」と自分を追い込み続けると、いつの間にか慢性的な疲労・睡眠不足・食生活の乱れにつながりやすくなります。「何となくしんどい」を放置せず、まずはどこで負担がかかっているのかを見える化することが、両立の第一歩です。

自分の「疲れやすいパターン」を知る

同じ透析でも、「透析日の午後が特につらい」「なぜか翌日の朝が重い」など、疲れ方には人それぞれのパターンがあります。まずは1週間の中で「どのタイミングに疲れがピークになるのか」をざっくり把握しておくと、予定の入れ方を調整しやすくなります。

1週間の疲れパターンを整理してみる

タイミングの例 起こりやすい状態の例 工夫してみたいことの例
透析当日の帰宅後 強い眠気・だるさ・頭がぼんやりする 大事な用事は入れない/短時間の昼寝を「予定」に組み込む
透析の翌日の午前中 朝起きるのがつらい・体が重い 出社時間を少し遅らせられないか検討する
非透析日の夕方〜夜 仕事+家事でくたくた・イライラしやすい 「やる家事」と「明日に回す家事」を分けておく
週末(連休の後半) まとめて用事を済ませてヘトヘトになる 1日に詰め込まず、2日に分けて作業する

手帳やスマホのカレンダーに「しんどかった日」「楽だった日」をメモしておくと、自分のパターンが見えてきます。そのうえで「疲れやすい時間帯には重い予定を入れない」というだけでも、かなりラクになることがあります。

1週間のリズムを整える3つのポイント

透析日の「前半」と「後半」の役割を決めておく

透析日は、通院と治療だけでかなりのエネルギーを使います。「空いている時間に家事や作業を詰め込めば大丈夫」と考えると、途中でガス欠を起こしやすくなります。

例えば「透析日の午前中は買い物や役所の用事など“外の用事”」「透析後は“休むこと”を仕事にする」といったように、1日の前半と後半で役割をはっきり分けてみるのも一つの方法です。どうしても透析後に予定を入れたい場合は、「短時間で終わるものだけにする」「誰かに付き添いを頼む」「タクシーや送迎サービスも選択肢に入れる」など、少し余裕を残しておくと安心です。

非透析日に予定を詰め込みすぎない

「透析がない日は元気だから」と、仕事や家事・用事を非透析日に集中させてしまう方も少なくありません。ところが、それを続けていると「透析のない日も休めない」状態になり、結局は慢性的な疲労につながります。

非透析日は、「働く日」「家事を頑張る日」だけでなく、「何もしない時間を確保する日」としての役割も持たせることが大切です。やりたいこと・やるべきことを全部同じ日に入れるのではなく、「今日は2つまで」「日中は仕事、夜は休む」といったように、あらかじめ“上限”を決めておくと、自分を追い込みすぎずにすみます。

通勤・通院の移動負担を減らす工夫

仕事と透析を両立するうえで、意外と大きいのが「移動の疲れ」です。満員電車での通勤や、乗り継ぎの多い通院ルートは、それだけで消耗してしまうこともあります。

可能であれば、通院曜日だけ始業・終業時間をずらしてもらう、在宅勤務を一部取り入れてもらう、通勤経路を見直して乗り換えの少ないルートに変える、といった工夫も検討してみましょう。送迎サービスやタクシー利用には費用もかかりますが、「月に数回だけ」「雨や体調不良の日だけ」といった“保険”として考えるのも一つの選択肢です。


職場や家族にどう伝えるかを考えておく

仕事や家事を一人で抱え込んでしまうと、つらさを誰にも言えないまま限界を迎えてしまうことがあります。「全部話すか、何も話さないか」の二択ではなく、「これだけは共有しておきたいポイント」を絞って伝えておくと、お互いに無理のない調整がしやすくなります。

職場や家族と共有しておきたいポイントの例

  • 透析の曜日と時間帯(遅刻・早退が必要になる曜日)
  • 透析当日・翌日の「疲れやすい時間帯」
  • 突然の発熱や体調不良が出たときの連絡方法
  • 無理をすると悪化しやすい症状(息切れ・むくみ・頭痛など)

「迷惑をかけたくないから黙っておく」より、「どうすればお互いにやりやすいかを一緒に考えてほしい」と伝えることで、協力を得やすくなることも少なくありません。

「がんばりすぎ」のサインに気づく

頑張り屋さんほど、「このくらい大丈夫」「まだいける」と自分に言い聞かせてしまいがちです。ただ、本当の限界は、自分で思っているより少し手前にあることが多いものです。次のようなサインが続いているときは、「ペースの見直しどき」と考えてみてください。

がんばりすぎサインの例

テキストテキスト

  • 透析の前後で、立ちくらみや息切れが増えてきた
  • 休みの日も「休んだ気がしない」と感じることが多い
  • 夜なかなか寝つけない、夜中に何度も目が覚める
  • 仕事や家事でケアレスミスが増えてきた
  • 透析に行くこと自体が「おっくうで仕方がない」と感じる

これらは決して「気力が足りない」「甘えている」というサインではなく、からだと心からの「少しペースを落としてほしい」というメッセージかもしれません。気になる変化が続くときは、透析中にでも、医師や看護師に正直な気持ちを話してみてください。

まとめ:完璧を目指さず「ちょうどいいペース」を探す

仕事や家事と透析を両立する生活は、ときに「がんばることが当たり前」になりやすいものです。ただ、長く透析を続けていくために大切なのは、短期間だけ全力で走ることではなく、「無理のないペースで続けられるリズムを一緒に探していく」ことです。

1週間の中で自分の疲れやすいパターンを知り、予定の入れ方を少し工夫するだけでも、からだの負担は変わってきます。当クリニックでは、働き方や家事・介護との両立についてのご相談もお受けしています。

「今のペースで続けて大丈夫か不安」「仕事や家族にどう伝えればいいか分からない」と感じている方は、透析中や外来の際に、どうぞ遠慮なくスタッフにご相談ください。一人ひとりの生活スタイルに合わせて、無理のない両立のしかたを一緒に考えていきましょう。

よくある質問(FAQ)

  • フルタイム勤務と透析を両立するのは無理でしょうか?

    仕事の内容や通院距離、体力によって可能な範囲は変わります。今の働き方が負担になっていないか、主治医と職場の双方に相談しながら調整していくことが大切です。

  • 透析当日に仕事を入れるのは避けたほうがいいですか?

    透析後の疲れ具合には個人差があり、短時間勤務なら続けられる方もいます。実際の体調を見ながら、「どの時間帯なら無理なく働けるか」を少しずつ試していきましょう。

  • 職場にどこまで病気のことを話すべきか迷います。

    病名や詳しい治療内容を全部話す必要はありませんが、透析の曜日・通院に必要な時間・体調の特徴など、勤務に関わる情報は共有しておくと安心です。信頼できる上司や人事と相談しながら決めていきましょう。

  • 通勤電車がつらいとき、どんな工夫がありますか?。

    時差出勤や在宅勤務の相談、乗り換えの少ないルートへの変更、疲れが強い日はタクシーや家族の送迎を組み合わせるなど、「毎日同じ負担」にしない工夫が役立ちます。

  • 疲れていても、休みたいと言い出しにくいです。

    無理を重ねて倒れてしまうほうが、結果的に周囲の負担が大きくなることもあります。「最近こういう症状が増えてきた」と具体的に伝え、主治医と職場の両方に相談してみてください。

  • 家事や介護と透析の両立が限界に感じます。

    一人で抱え込まず、家族やケアマネジャー、地域のサービスなどに早めに相談することが大切です。「全部自分でやる」前提をいったん手放し、分担や外部サービスの利用も検討してみてください。

  • 仕事を続けるか休職・退職するか迷ったとき、誰に相談すればいいですか?

    まずは主治医に、医療面から見た働き方の目安を聞いてみましょう。そのうえで、職場の産業医や上司、家族とも話し合いながら、「今の体調で無理なく続けられる選択肢」を一緒に探していくことが大切です。

予約・問い合わせページ