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腎臓病とサプリメント|健康食品を始める前に確かめたいこと

腎臓病とサプリメント|健康食品を始める前に確かめたいこと

「食事制限で足りない栄養を補いたい」「家族に勧められた健康食品を試したい」。腎臓病と向き合う中で、体によさそうな商品が気になることがあります。ただ、食品として売られていても、腎機能や薬との組み合わせによって注意が必要です。商品の評判だけで決めず、補いたい目的と成分を診療で一緒に確かめる方法をお伝えします。

最初に、「何をよくしたいか」を整理しましょう

不足への不安と、実際の不足は分けて考えます

食事で気をつけることが多いと、「ビタミンやミネラルも全部不足するのでは」と心配になるかもしれません。しかし、必要な補給は食べ方、検査結果、腎機能、透析の有無によって異なります。足りないものを補う目的なら、まず実際の食事量や体調を確認することが出発点です。

「だるさを減らしたい」「筋肉を保ちたい」という希望も、栄養だけで説明できるとは限りません。貧血、睡眠、薬の影響など、別の原因が隠れている場合があります。商品を追加する前に、困っている症状を主治医に伝えることで、必要な検査や食事の相談につながります。

「食品」「天然」という言葉だけでは決められません

サプリメントや健康食品は、医薬品とは異なりますが、体に作用する成分を含むものがあります。植物由来でも、薬の効き方に影響する場合や、体調不良につながる場合があります。「天然だから腎臓にやさしい」「食品だから薬と一緒でも問題ない」と一括りにすることはできません。

機能性を表示できる食品も、病気の治療や予防を目的とした薬ではありません。表示のある商品が、腎臓病のある方に適していることを保証するわけでもありません。広告に書かれた目的と、ご自身の治療で必要なことが同じかを、いったん分けて考えましょう。

見るのは商品名より、成分・量・組み合わせです

見る場所確認したい内容
原材料・成分表示何が含まれているか。複数の成分をまとめた商品か
一日分の目安一粒ではなく、実際に使う量でどれだけとるか
注意書き治療中の方への注意、薬との併用に関する記載
使用中の他の商品同じビタミンやミネラルが重なっていないか

ミネラルやビタミンは、多いほどよいわけではありません

腎機能が低下すると、体から出しにくくなる成分があります。カリウムやマグネシウムなどを含む商品、複数のミネラルを補給する商品は、量と検査値の確認が必要です。ビタミンでも種類によって扱いが異なり、市販の総合サプリメントを誰にでも同じように勧めることはできません。

一方で、食事や透析の影響から、医療者が特定の栄養素の補給を検討する場合もあります。「全部避ける」か「自由に使う」かの二択ではありません。必要な成分を必要な量で使い、検査や体調を確かめることが大切です。処方された製剤を、似た名前の市販品に置き換えることも避けましょう。

プロテインや青汁も、普段の食事と合わせて評価します

筋肉のためのプロテイン、野菜不足を補うための青汁なども、成分と量を確認する対象です。保存期CKDと透析中では、たんぱく質の考え方が変わります。筋力低下や食欲低下がある場合にも、自己判断で増量するのではなく、食事全体の栄養と腎機能を合わせて相談してください。

原材料が似ていても、製品ごとに濃さや配合は違います。「前の製品は使えたから、新しい製品も同じ」とは限りません。栄養成分表示に必要な成分量がすべて書かれていない場合は、確認できないまま安全と決めず、商品の箱や販売元の情報を医療者に見せてください。

診察には、商品と使い方がわかる情報を持参します

容器を持って行けなくても、写真で伝えられます

表面の商品名だけでなく、裏面の成分表示と注意書きも写真に残しましょう。使い始めた日、普段の量、時刻、購入先を添えると確認しやすくなります。お薬手帳のメモ欄に書いたり、一覧をはさんだりして、処方薬と同じ場面で確認できるようにしておく方法もあります。

複数の診療科に通っている方は、主治医だけでなく調剤薬局にも同じ情報を伝えてください。薬が変わったときには、それまで問題なく使っていた商品でも再確認が必要になる場合があります。家族からもらったものや、たまに使う健康茶なども、遠慮せず一覧に加えてください。

すでに飲んでいる場合も、責められる心配はいりません

相談の目的は、始めたことを責めることではありません。なぜ選んだのか、どんな効果を期待したのかを知ることは、これからの支援に役立ちます。使っている事実を隠してしまうと、体調変化や検査値を判断する情報が不足します。「買ってから迷っている」と率直に話していただいて大丈夫です。

使い始めてから体調が変わった場合

健康食品の摂取後に不調が出た場合は、使用を中止して医師や薬剤師に相談し、商品と摂取状況を伝えてください。呼吸が苦しい、意識がはっきりしない場合は、直ちに119番で救急要請してください。処方薬までまとめて自己中止しないでください。

体調がよくなったように感じても、腎機能が改善したとまでは判断できません。反対に、検査値の変化がその商品によるものかどうかも、経過の確認が必要です。自己流で量を増やしたり、別の商品を次々に加えたりせず、使用状況を一度整理することから始めましょう。

ご家族の「体にいいものを」の気持ちも相談に

ご家族が商品を探してくださるのは、元気に過ごしてほしいという思いからかもしれません。ご本人が断りにくいときは、「成分を主治医と見てから決めたい」と伝えてもよいでしょう。商品を一緒に持参し、現在の食事や困りごとについて共有することもできます。

食べやすい料理を一緒に考える、買い物を手伝う、受診時のメモを作るなど、サプリメント以外にも健康を支える方法があります。ご本人の負担や好みに合う形を探し、必要な栄養補給がある場合は医療者と確認しながら取り入れていきましょう。

次の診療で一緒に確認しましょう

目的を言葉にし、成分と実際の使用量を見せ、薬や食事と合わせて確認する。この順番で、補う必要があるものと避けたい負担を整理できます。

当院の腎臓内科では、食事や治療に関する不安も伺います。商品を使うか決める前の段階でもご相談ください。内科は診療希望日の前日までの電話予約制です。

03-5615-1566 / ご予約・お問い合わせ

よくある質問

  • 薬ではない健康茶も伝える必要がありますか?

    継続して飲む健康茶や濃縮エキスなども、原材料と量を伝えてください。飲み物としての水分量も関係する場合があります。通常の食生活に含め、使っているものをまとめて確認しましょう。

  • 透析患者向けの商品なら、相談せず使えますか?

    対象者を想定した商品でも、必要性や適量には個人差があります。検査値や食事量、使っている薬を踏まえ、主治医や管理栄養士に確認してください。

  • 家族が飲んで調子がよい商品は、私にも合いますか?

    腎機能や病気、薬が違えば同じ反応になるとは限りません。体験談だけで判断せず、ご自身の目的と成分を確認しましょう。まずは商品情報を持って相談してください。

  • サプリメントを使っていると話すと怒られませんか?

    当院では、何を補いたいと考えているかも含めて伺います。体調や検査の見方に関わる大切な情報ですので、購入前でも使用後でも気兼ねなくお話しください。

  • 食事が少ないので、とりあえず総合サプリメントで補えますか?

    サプリメントだけでは食事に必要なエネルギーやたんぱく質を十分に補えない場合があります。食べられない理由と食事量を確認し、必要な支援や栄養補助を個別に考えます。

※本記事は、当院で食事についてよくいただくご相談を整理したものです。食事制限の内容は患者様ごとに異なるため、具体的な食事内容は主治医や管理栄養士にご相談ください。

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