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コラム

食生活

保存期CKDから透析導入後でどう変わる? 塩分・たんぱく質・カリウムの考え方

保存期CKDから透析導入後でどう変わる? 塩分・たんぱく質・カリウムの考え方

保存期CKDの食事では「塩分を控える」「カリウムに気をつける」と聞くことが多い一方、透析導入後には「たんぱく質は足りていますか」と言われることもあり、何が変わるのか戸惑いやすいものです。制限が増えるのか、むしろ食べ方が変わるのか、整理しづらいテーマでもあります。

食事の考え方は、腎臓に残っている働きと、透析がどこまで補うかによって変わります。この記事では、塩分・たんぱく質・カリウムを軸に、保存期CKDと透析導入後の違いを分かりやすく整理します。具体的な食事量は患者さんごとに異なるため、主治医や管理栄養士へご相談ください。

最初に押さえたいこと

  • 食事制限は「何を減らすか」だけでなく「何を守るか」も大切です
  • 保存期CKDと透析導入後では、塩分・たんぱく質・カリウムの目的が少しずつ変わります
  • 検査値だけでなく、食欲や体重、透析中のつらさも一緒に考えます

保存期CKDと透析導入後では食事の目的が変わります

保存期CKDでは、腎臓に残っている働きをできるだけ保ちながら、体液や電解質の乱れを抑えることが中心になります。透析導入後は、透析で補える部分がある一方で、治療中に失われやすい栄養や筋肉量を守る視点が強くなります。

目的の違いを先に整理すると理解しやすくなります

  • 保存期CKD: 血圧、むくみ、電解質の乱れを抑えながら腎機能を守る
  • 透析導入後: 除水のつらさを減らしながら、低栄養や筋力低下も防ぐ
  • どちらの時期も、患者さんごとの状態に合わせて調整することが大切
項目 保存期CKDで意識しやすい点 透析導入後で意識しやすい点
塩分 血圧やむくみを悪化させないように整える 体重増加や除水負担を抑え、治療中の負担を軽くする
たんぱく質 腎臓への負担を見ながら過不足を避ける 低栄養や筋力低下を防ぐため、不足させないことが重要になる
カリウム 腎臓から排泄しにくくなる前提で検査値を確認する 透析量や残っている尿量、食事内容を合わせて見る

塩分は「血圧」だけでなく「除水のつらさ」とも関わります

保存期CKDでは塩分をとりすぎると血圧が上がりやすく、むくみも出やすくなります。透析導入後は、塩分が多いと喉が渇いて水分摂取が増えやすくなり、透析で引く水分量が増えてしまいます。引く量が増えるほど、透析中の血圧低下やだるさにつながることがあるため、塩分は治療の受けやすさにも影響します。

たんぱく質は導入後に「足りているか」を見直す場面が増えます

保存期CKDでたんぱく質の量を調整していた方ほど、透析導入後も控え続けてしまうことがあります。しかし透析ではアミノ酸などが失われるため、低栄養や筋力低下を防ぐ視点がより大切になります。食べているつもりでも、体重の減少やアルブミン低下があれば見直しが必要になることがあります。

カリウムは食品名だけで決めず、検査値と体調で考えます

「果物は全部だめ」「野菜は食べられない」と極端に考えると、必要な栄養まで不足しやすくなります。カリウムは腎機能、残っている尿量、透析量、食べ方の癖によって影響が変わるため、検査値と合わせて調整していくことが大切です。自己判断で大きく変えるより、何をどのくらい食べているかを相談材料にするほうが現実的です。

検査値は「控えすぎ」と「不足」にも目を向けて確認します

食事相談では、高い数字を下げることばかりに意識が向きやすいのですが、透析患者さんでは控えすぎによる低栄養にも注意が必要です。数字の意味を一つずつ分けて考えると、無理な我慢を減らしやすくなります。

数字を見るときの落とし穴

  • 高い値を下げることばかりに意識が向く
  • 前に言われた制限を、透析導入後もそのまま続けてしまう
  • 食品を一気に減らしすぎて、食事量全体が落ちる
確認したい項目 相談の視点
アルブミン 食べる量やたんぱく質が不足していないか、体重減少がないかを見る
カリウム・リン 食品を一律に減らす前に、食べ方の傾向や治療条件も合わせて確認する
透析間体重増加 塩分、水分、喉の渇きの出方をまとめて見直す

アルブミンは「きちんと食べられているか」の目安になります

アルブミンは体の栄養状態をみる手がかりの一つです。数値が低いときは、炎症など他の要因もありますが、食事量やたんぱく質摂取が不足していないかを確認するきっかけになります。特に透析導入後は、食事制限を守ることと、必要な栄養を確保することの両方を考える必要があります。

透析間体重増加は塩分と水分の取り方を考える入り口です

透析間の体重増加が多い時は塩分や水分の影響が考えられますが、薬の内容や透析条件も関わることがあります。カリウムやリンが気になる時も、単一の食品を悪者にするのではなく、食べる頻度、量、調理方法まで含めて確認すると対策が立てやすくなります。

食事を見直すときは、献立より「いつものパターン」から整えます

毎食を完璧に管理しようとすると続きません。普段の食事パターンを把握して、ずれが大きいところから調整するほうが、長く続けやすくなります。

まず記録する

1週間ほど、食事、外食、間食、飲み物を普段どおりに記録します。整えた記録より、いつもの傾向が分かる記録のほうが役立ちます。

次に数字と重ねる

アルブミン、カリウム、リン、体重増加と食事内容を重ねると、何を優先して見直すべきかが見えてきます。

最後に続け方を決める

一度に全部変えるのではなく、味付け、食材の選び方、食べる量やタイミングを患者さんごとに調整していきます。

相談時にあると役立つもの 1週間の食事メモ、最近の検査結果、外食や間食の頻度、透析中のつらさ
伝えておきたいこと 食欲低下、体重減少、味の好み、仕事や家族事情で難しいこと
避けたい進め方 数字だけを見て極端に食品を減らすこと、前の指示をそのまま続けること

東京ネクストで食事相談をするときの考え方

当院では、腎臓内科・一般内科で保存期CKDの管理を行いながら、透析導入後の体調変化も踏まえて相談できます。食事は病期ごとに考え方が変わるからこそ、「前に言われた内容が今も同じか」を確認し直すことが大切です。

当院で相談しやすい内容

  • 保存期CKDと透析導入後を分けた食事の考え方
  • 検査値だけでなく、食欲、体重、透析中のつらさも含めた整理
  • 無理な我慢を減らしながら続けやすい食べ方の相談

保存期と透析導入後を切り分けて考えられます

保存期CKDの段階では腎機能を守る視点、透析導入後は低栄養や除水負担を防ぐ視点が加わります。当院では、検査値だけでなく、食欲、体重、透析中のつらさ、生活パターンを合わせて相談できます。内科は電話のみ・前日までの予約制です。

「何を控えるか」だけでなく、「何を不足させないか」も含めて整理したい時は、主治医や管理栄養士に早めにご相談ください。当院でも、食べ方の変化を診療の中で確認しています。電話は03-5615-1566、予約案内は https://www.tokyonext.jp/reservation で確認できます。

よくある質問

  • 透析が始まったら、保存期CKDの食事制限はすべて変わりますか?

    すべてが逆になるわけではありませんが、目的は変わります。塩分やカリウムだけでなく、たんぱく質不足に目を向ける場面が増えます。

  • たんぱく質は透析導入後なら多いほどよいですか?

    多ければよいわけではありません。食欲、体格、検査値、透析条件に合わせて不足を防ぐことが大切です。

  • カリウムが気になる時は果物や野菜を全部やめるべきですか?

    極端にやめると栄養が偏りやすくなります。検査値と食事内容を見ながら、量や調理法を相談するのが基本です。

  • アルブミンが低い時は何を見直すとよいですか?

    食事量、たんぱく質の不足、体重変化、体調不良などを総合して確認します。自己判断で制限を強めないことが大切です。

  • 食事相談にはどんなメモを持っていけばよいですか?

    1週間の食事内容、外食や間食の頻度、最近の検査結果があると相談が具体的になります。

  • 透析中のだるさと食事は関係しますか?

    塩分や水分の取り方、低栄養、食事のタイミングが関わることがあります。透析条件と合わせて主治医に相談すると整理しやすくなります。

※本記事は、当院で食事についてよくいただくご相談を整理したものです。食事制限の内容は患者様ごとに異なるため、具体的な食事内容は主治医や管理栄養士にご相談ください。

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